オリコン100位以内に入ったアイドルランキング(80年代編)

『1968-1997オリコンチャートブック』(100位以内にランクインした全ての曲の売り上げ枚数が1000枚単位で掲載)で、1980年代にレコードデビューしたアイドルを1980年代に発売した曲に限って集計し、ランキングしたブログです。1990年代に入るとCDブームがやってきて、その時期に大ヒットすると売り上げも桁違いになってくるので、あえて1980年代だけを集計することで、よりリアルな人気が見えたような気がします。アイドルかどうかの判断は『アイドルPOPS80-90』を参考にしながら自己判断しています。

262位 斉藤さおり(サバンナの熱風)

262位 斉藤さおり

 

一番売れた曲

 「サバンナの熱風(かぜ)」

  A面:サバンナの熱風(かぜ)

   作詞:篠塚真由美、作曲:鹿紋太郎、編曲:鈴木英俊、直井美輝彦

  B面:時の終りまで

   作詞:湯川れい子、作曲:森崎ベラ、編曲:直井美輝彦

 

 1986年9月5日発売 最高位91位 1週     0.1万枚 CBS/SONY

 

 

1984年第3回ミス・セブンティーンコンテストで応募総数18万5千人の中、準グランプリを受賞。1986年 CBSソニーより本名「斉藤さおり」でポップロックシンガーとしてデビュー。

 

そのコンテストで最後まで最優秀歌唱賞を争ったのが渡辺美里(歌唱賞受賞)とのことで、やはり比較されますよねー。コンテストの開催は1984年8月。渡辺美里は1985年5月にデビュー、1986年1月には「My Revolution」をリリースしています。

 

一方の彼女は1986年9月。デビュー前にライブ活動を行うなどして(後のBABEの二人がバックにいたそうですよ)満を期してからのデビューでしたが、世の中はすでに中村あゆみREBECCA小比類巻かほるなど女性ボーカルブーム真っただ中。

 

このデビューシングル「サバンナの熱風(かぜ)」、イントロや間奏のシンセサイザーが格好良く、歌詞やメロディーも疾走感があり希望や未来を感じさせとてもポジティブな感じに作られています。彼女の歌も、デビュー曲としてはかなり上手だと思います。

 

だた、彼女のようなポジションのアーティストは既に何人もいて、その中に入り込んでブレイクするには厳しかったのかと思います。

 

正直、この時期の声だけで比較すると、渡辺美里のより彼女の方が歌唱力は上のような感じがします。だだ、だからと言ってブレイクするかと言えば別問題。上手すぎてフレッシュさがあまりしないのも正直なところ。

 

タイミングや売り方でかなり変わるんだなと考えさせられる1曲でした。

 

その後彼女は、1993年麻倉晶と改名し再デビュー。更に1996年 ROMANTIC MODEにボーカルとして参加、2005年 麻倉あきらとして再デビュー、2011年には斉藤さおりに戻しアルバムをリリースなど、なかなか激動な人生を送っています。

 

いずれにしても、しっかりとして歌唱力があるからでしょうけどね。

 

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アイドルではないかな?微妙(笑)

 

あと、準グランプリと歌唱賞はどっちが上なのでしょうね?

 

263位 宝生桜子(風のテレフォン・コール~今、恋しかできない~)

263位 宝生桜子

 

一番売れた曲

 「風のテレフォン・コール~今、恋しかできない~」

  A面:風のテレフォン・コール~今、恋しかできない~

   作詞:小林久美・FUMIKO、作曲:小杉保夫、編曲:若草恵

  B面:夏休み最後の日

   作詞:紙中礼子・FUMIKO、作曲:小杉保夫、編曲:若草恵

 

 1986年8月25日発売 最高位98位 1週     0.2万枚 ポリドール

 

記念すべき第1回目。悪く言えば最下位の263位です。ただ、チャートインしていない80年代アイドルは多分1000人以上はいる中で、100以内にチャートインしただけでも立派だと思います。大手事務所の大プッシュで宣伝したのに、100位に入らなかったアイドルなんてたくさんいますからね。

 

正直、彼女のことはリアルタイムではほとんど存じません。色々な情報を見ると、1969年3月24日生まれ。1984年「桜子」という名前で芸能界デビュー。その後「宝生桜子」に改名しモデルやグラビアで活動し、1986年にこの曲でレコードデビュー。レコードは1枚のみで、その後割とすぐにヌード展開した様です。

 

女優としては、1987年1月に放送された斉藤由貴の連続ドラマ『あまえないでヨ!』に出演していたので、記憶にある人もいるのでは。

 

歌手としての彼女は、以外と人気があるのでとりあえずレコード出してみようかという感じでしょうかね。レコードだと上手く編集されていますが、歌唱シーンを見ると、なんとなくわかります。かなり音程やリズムが不安定です。ほぼノー・ボイトレって感じです。少しぐらいしてあげたら良かったのに(笑)

 

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でもそこにとても味があり、これぞ80年代アイドルって感じです。

詞、曲ともに切ない感じで、彼女のイメージに合っていると思います。

 

B面も本人の歌唱力に合わせてとても歌いやすくできていますが、アイドルのデビュー曲としてはこちらの方が正統派な感じ。可愛いポップスソングです。

 

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折角記念すべきデビューシングルが100位以内にチャートインしたのに、この1曲でリリースは終了したようです。2曲目も聴いてみたかったですね。

 

A面は何枚かのオムニバスCDに収録されているので、機会があればぜひ聴いてみてください!!